要点

札幌市の2制度は、どちらも「伴走支援を受けてDX推進計画を作成すること」が前提です。補助金の申請より先に、計画づくりから逆算して動きます。

札幌市の2制度の全体像

札幌市は「中小企業DX加速化・賃上げ促進支援」として、専門家の伴走支援と2つの補助金を用意しています。2制度の骨子は次のとおりです。

デジタル化・AI導入促進補助金DX・賃上げ加速化補助金
位置づけ国の「デジタル化・AI導入補助金」への上乗せ市独自のDX投資支援
主な対象国補助金の交付決定を受けた市内中小企業賃上げを誓約する市内中小企業
補助率国補助金の自己負担額の1/2市内企業との契約は2/3、その他は1/2
上限額225万円500万円
共通要件札幌市内に本社/事業実績1年以上/伴走支援とともにDX推進計画を作成
出典: 札幌市「企業DX推進に向けた支援」および札幌市中小企業DX加速化・賃上げ促進支援サイト。確認日: 2026年7月20日。公募状況・要件は変更される場合があります。

デジタル化・AI導入促進補助金の対象と要件

国の「デジタル化・AI導入補助金」の交付決定を受けた市内中小企業が対象です。国の補助金を使った際の自己負担額の1/2を、上限225万円まで補助します。

前提条件に注意が要ります。国の補助金を申請する前に、市の伴走支援を受けてDX推進計画の作成を終えている必要があります。順序を誤ると市の上乗せ分を使えません。

国の制度そのものの考え方は「Claude Codeは補助金で導入できるか」で解説しています。

DX・賃上げ加速化補助金の対象と要件

令和9年3月末までに平均賃金を3.5%以上引き上げる誓約が要件です。DX投資と賃上げをセットで支援する、市独自の制度です。

補助率は発注先で変わります。札幌市内の企業への発注は2/3、それ以外は1/2で、上限は500万円です。

賃上げの誓約は経営判断を伴います。投資額と人件費の両面から、無理のない計画を先に固めます。

どちらを使うかの判断軸

私たちの経験では、判断軸は3つです。

  1. 導入内容:国の補助金の対象になるITツール導入が中心なら、国+市の上乗せ(デジタル化・AI導入促進補助金)を検討します。
  2. 投資規模:市内企業への発注で大きめのDX投資を行うなら、補助率2/3のDX・賃上げ加速化補助金が候補です。
  3. 賃上げ余力:3.5%以上の賃上げを誓約できるかどうかで、DX・賃上げ加速化補助金の可否が決まります。

2制度は性格が異なります。金額の大小だけでなく、自社の導入計画との適合で選びます。

申請の流れ

  1. 市の伴走支援に申し込む(専門家の訪問支援)
  2. 伴走支援とともにDX推進計画を作成する
  3. 制度に応じて交付申請する(国の制度を使う場合は国への申請が先)
  4. 交付決定後に契約・発注する
  5. 実績報告のうえ補助金を受領する

交付決定前の契約・発注が対象外になるのは、補助金の基本ルールです。市の支援は件数上限・期間限定のため、着手前に最新の公募状況を確認してください。

補助金ありきで失敗しないための導入設計

特にDX・賃上げ加速化補助金は、賃上げの要件を伴います。補助額から逆算してツールを選ぶと、賃上げの原資を生まない投資になりかねません。先に効果が出やすい業務と削減できる時間を見積もり、その計画に合う制度を選ぶ順序が安全です。

何から始めるかの考え方は「北海道の中小企業のためのAI導入ガイド」に、費用全体の考え方は「Claude Codeの法人料金を3層で考える」にまとめています。国・道・研修助成金を含む全体の見取り図は補助金・助成金ページをご覧ください。

公式確認先:札幌市「企業DX推進に向けた支援」札幌市中小企業DX加速化・賃上げ促進支援サイト。確認日:2026年7月20日。制度は年度・公募回により変わります。

制度の詳細と申請手順を資料で

国・札幌市・研修助成金の対象範囲と申請手順は、資料「AI導入に使える補助金・助成金ガイド(北海道版)」に整理しています。自社が使えるかの見立ては無料相談でお答えします。